吉田重信[2011312313]@ギャラリー知

2011312313


[2011312313]

福島第一原発から約10キロ圏内に位置する福島県双葉郡浪江町は、
今も放射線量が高く帰宅困難地域である。
震災当時を伝えるこの新聞は、浪江駅近くの販売所に、
配達されずに放置された2011年3月12日と13日の新聞だ。
紙面では、東日本巨大地震の規模の大きさや津波の被害、
避難する人々の混乱した状況が記されている。
中でも、福島第一原発一号機の爆発を伝える緊迫した記事からは、
震災直後の生々しい記憶が蘇る。
あれから4年が経過した現在、日常から失われつつあるものは様々で、
時が進むほどに薄れていく記憶の風化は止められない。
しかし、私達の周囲の時間の経過、その動きを刻む行動、
その知識に意味を与えるためには、社会に問いかけ事実を
つなげる活動が必要だ。[2011312313]は、記憶=存在=認識を
視覚化することで、現在も近未来の社会でも起こりうる危機的な
現実が立ち現われてくる。

吉田 重信



展示にあたって

この夏より、7年目を迎えるギャラリー知は新たに
『GALLERY TOMO CONTEMPORARY』として再出発致します。
従来どおりのレンタルのサービスも『GALLERY TOMO』として
継続しながらコマーシャルを中心とした部門を新設し、
立ち上げ展示として福島いわきの現代美術家、
吉田重信氏の展覧を致します。

個と個が繋がり線を帯びて拡がる社会において、様々な個性を
発見することができます。現代に生きる個のひとりとして、
ギャラリーとして、未来志向だけではなく、足元の現実も見つめて思考、
表現していきたいと考えています。
本展は今までとは違い、11日土曜日から会期スタートです。
月曜日は従来どおり休みとさせていただきます。
17時からのレセプションも合わせてどうぞお運び下さい。

代表 青山 知相


●会期
7/11(土)~7/26(日)
12:00〜19:00
11日(土)17:00よりオープニング・レセプション。
※月曜休


京都府京都市中京区下御霊前町633
寺町通丸太町東入る南側 青山ビル1F
TEL:075-585-4160