松尾栄太郎 個展『狭間 2013-2015』@同時代ギャラリー


近年制作している狭間シリーズは、和紙のコラージュによって
「燃やす」「隠す」「切る」「剥ぐ」「破る」といった
破壊や消滅を連想させる行為から、見えてくるものと、
見えなくなるものを1つの画面の中で構成して、「矛盾」
を追及しています。
見えるものと、見えないものの狭間には、物質や感情に
対して矛盾した感覚をもたらします。
人は、矛盾があるからこそ無意味なものを意味のあるものへと
変化させて行く創造力が生まれ、良くも悪くも時代を更新
させているのではないでしょうか。
矛盾の中にある狭間を追及すると、常識とは何か?エロスとは何か?
存在とは何か?何か?何か?・・・と切りがなく、
常にモヤモヤとした感覚が思考する中で湧いてきます。
私にとって、この感覚が、何かが発生する前兆であり、
生きる感覚のように感じる今日このごろなのです。
私の作品を通じて、鑑賞者が日常生活の中で、何が見えているもので、
見えていないものなのか?矛盾の狭間を探していただき、
自身の可能性を問いながら想像していただければ幸いです。 
(松尾栄太郎)

A-taro


 
和紙のコラージュの下地には、辞書や雑誌の切り抜きなどが用いられており、
それらが重ね合わせた和紙の間から見え隠れすることで、鑑賞者に紙と
紙の隙間というものをより強く意識させます。
また小部屋には、雑誌や書籍を集積させ、焼き物の土やメディウム等で
固めたユニークな作品も展示しています。様々な素材や独特な手法に
より展開される松尾さんの作品、ぜひご覧下さい。

〈松尾 栄太郎〉
1977年 長崎県生まれ。
1998年 京都造形芸術大学彫刻科 中退
1998年~2006年 井田照一アシスタント


●会期
2015年12月1日(火)〜12月6日(日)
12:00〜19:00(最終日は18:00迄)


●会場
京都市中京区三条通御幸町角 1928ビル1F
TEL/FAX 075-256-6155
12:00〜19:00
休廊:月曜日(祭日の場合は開廊)

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京都三条駅6番出口から西へ徒歩6分