ヴィサルート・アンカタワニット『ベタ』展@YOD Gallery


ベタ


 
YODギャラリーでは初の、タイ人写真家 ヴィサルート・アンカタワニット
の個展を開催します。
ヴィサルート・アンカタワニットは1993年にタイのチュラーロンコーン
(Chulalongkorn)大学コミュニケーションアーツ学科を卒業。
商業分野で活動する傍ら生物写真を撮り続けています。
活動20年目となる2013年、子供の頃の記憶を元に、当時飼っていた魚から
着想を得たフィッシュプロジェクトを開始。
以来、多くの魚を撮影し続けてきました。

アンカタワニットが生み出すのは生物のポートレート(肖像写真)です。
被写体である魚と作家の距離感はとても近く、白か黒を背景に目に飛び込んでくるのは魚のみ。
その姿はドラマティックなライティングにより今にも動き出しそうなほど生々しく、
また、一瞬の動きから微妙に変化する全体のシルエットや尾ひれのたゆたい、透け、
色みなどの表情は細部まで鮮明に映し出されています。
イメージが生み出されるまでには綿密な準備と一瞬を捉える撮影中の奮闘があり、
高度な技術を要します。まず被写体となる魚の選定。
魚の持つ独特な色や動き、尾ひれのサイズや模様に着目して選びます。
次に水槽や背景、特殊な照明の技術と水の準備。光を駆使して観る者の感情を
揺るがすようなイメージへと作り上げていきます。
そして撮影時には常に焦点を変え、魚を追い、捉えます。それらの高度な技術を
駆使して生み出された陰影は17世紀オランダの肖像画も彷彿とさせます。
そのポートレートは「魚のありのままの姿を捉えたもの」だとアンカタワニットは言います。
撮影のため整えられた環境で捉えられた「ありのままの姿」とは、作家の目に映る姿であり、
作家自身の内面も映し出しているのかもしれません。

 今展にてご覧頂く「ベタ」は、アンカタワニットが世界の写真家に仲間入りする
きっかけとなったシリーズです。
ベタの原種はタイ、カンボジアに生息し、オス同士は激しく戦うことからタイでは
“闘魚”として賭けの対象とされ、観賞魚として非常に長い歴史をもち文化、
またはアイデンティティとして根付いています。
発表当初より世界中の注目を浴び、2015年に発売されたiPhone 6sおよびiPhone 6s Plus
ではパッケージ写真や壁紙として採用されました。
また、米国ABCニュースやyahooニュースといった認知度の高いウェブサイトや国際的な
出版物にも取り上げられており、近年では英国紙デイリーメールやガーディアンから
雑誌ワイヤード、ヴァニティフェア(イタリア版)、タイ国際航空機内誌まで多岐にわたり
掲載されています。青や赤、ゴールドなど色鮮やかで個性溢れるベタ。
まるで衣を翻し優雅に舞う踊り子や戦闘開始の合図を待つ戦士のようにも見えるその姿には
様々な感情が見え隠れし、観る者の姿(内面)をも映し出すことでしょう。


□ ヴィサルート・アンカタワニット(Visarute Angkatavanich)プロフィール
1971年 タイ生まれ
1993年 チュラーロンコーン(Chulalongkorn)大学コミュニケーションアーツ学科卒業

[個展]
2015年 「Aquacade」、セントラルエンバシー、バンコク、タイ
2016年 「Symphony of Betta」、セントラルエンバシー、バンコク、タイ

[グループ展]
2014年 Affordable Art Fair Singapore(5月、11月)、シンガポール
2015年 Affordable Art Fair New York(3月)、ニューヨーク
             Affordable Art Fair New York(5月)、香港
             Thai Nawatsilp, バンコク国際貿易展示場、バンコク、タイ
             Affordable Art Fair Singapore(11月)、シンガポール
             Art Kaohsiung、高雄、台湾
2016年 Singapore Contemporary Art Show、シンガポール


●会期
2016年4月9日(土)~4月30日(土) 
12:00~19:00
レセプションパーティー 4月9日(土)18:00〜

入場無料

●会場
大阪市北区西天満4-9-15  第一神明ビル1階
営業時間 :12:00~19:00
閉廊日:日・月曜日
TEL: 06-6364-0775