滋賀県近江八幡旧市街で開催中の、BIWAKOビエンナーレに行ってきました。
まずは総合案内所を兼ねた、まちや倶楽部へ。
ここは西勝酒造の工場跡で、迷路のような造りが展示に深みを出しています。
 
山本基さんの『たゆたう庭』は浜に打ち上げられた波のように
床一面が見事な鱗柄になっています。
この白いのは塩で地道に盛ってできた模様なので儚い展示は是非生でご覧ください。

BIWAKOビエンナーレ山本基1

 
井上剛さんのソーダガラス製の門は乳白色のアクリルのようでガラス特有の
冷たさを感じる質感です。
パースがかかっていたりするので見る角度によって色々な表情をみせてくれます。
(蛍光管のリサイクルしたガラスってソーダガラスていうんですね)

BIWAKOビエンナーレ井上剛2

 
内田望さんの作品は、鉄や真鍮の叩き出しで作ったオブジェは宮崎アニメに
出てきそうなフォルムの飛行物体など。

BIWAKOビエンナーレ内田望2

BIWAKOビエンナーレ内田望4

 
MDFに鉛筆の細密画という独特の風合いがある作品は藤居典子さんによるもの。

BIWAKOビエンナーレ藤居典子1

BIWAKOビエンナーレ藤居典子2

 
二階武宏さんの木口版画の原版をインスタレーションスタイルで展示。
現場に来られた方々が「これは何で描いてあるのかなぁ?」なんて会話していたもんで、
ついつい解説をしてしまいました。

BIWAKOビエンナーレ二階武宏

 
草木義博さんの光ファイバーの作品と、南野馨さんによる球体の陶土の作品の
コラボは暗い場所ではすごくカッコイイです!

BIWAKOビエンナーレ南野馨4

 
あわ屋さんのインスタレーションはいつも、写真や動画では伝わらないくらいの
居心地の良さですね♪

BIWAKOビエンナーレあわ屋3

 
君平さんの作品…あれ?六甲ミーツ・アートで見た作品のスタディ模型がありました!

BIWAKOビエンナーレ君平1

 
その他、有名デザイナーのコシノヒロコさんの平面とプロジェクターを使った展示や、
青木美歌さんのガラス作品など、この会場だけでも見応えたっぷりです。

BIWAKOビエンナーレコシノヒロコ2


BIWAKOビエンナーレ_1102

BIWAKOビエンナーレ田中太賀志1


 
旧扇吉もろみ倉では、ガブリエラ・モラウェッツさんの、壁面に映写された風景の
前にブランコ等のオブジェの影が合わさった展示になっています。

BIWAKOビエンナーレガブリエラ・モラウェッツ

 
尾賀商店の中には筋肉質の木像が奉られていて、その前には何やら手作り感がある
仕掛けのようなものが見えます。実はここに座ってゴーグルを着け両腕にある
レバーを操作すると、上の木像が操縦でき、そこから見る景色も見えるという
「武神一号機」。動かしてる様子はYouTubeでも見れます。

BIWAKOビエンナーレ淺野健一2

BIWAKOビエンナーレ淺野健一3




 
喜多七右衛門邸倉では、クラゲのような塩ビの群れにプロジェクターで
光の効果を加えたサークルサイドさんのインスタレーション。

BIWAKOビエンナーレサークルサイド1

 
喜多七右衛門邸に移ると、和室にハマッているBAKIBAKIさん+井上雅博さんの表具と、
和室には異質だがとてつもない存在感を発揮している南野馨さんの陶作品。
機械のような美しさと迫力があります。

BIWAKOビエンナーレBAKIBAKI+井上雅博3

BIWAKOビエンナーレ南野馨6

BIWAKOビエンナーレ南野馨3

 
同じやきものでも、鋳込み型を使った磁器の作品は林茂樹さんの「deva device "GR-D”」。
現在発行中の隔月刊ハートの表紙にもなっている作品です。
まだご覧になっていない方は是非生でご覧ください。

BIWAKOビエンナーレ林茂樹

 
カネ吉別邸に入ったすぐの場所に見上げる程の巨大なシステムを仕込んだ市川平さんの
「コンディショナル・パラダイス」。
エアコンの室外機がおこす風によって赤い羽根が舞うという見せ方。
意外と古くちょうど20年前の作品です。


 
大きい作品といえば奥中章人さんのステンレス網製の立体作品。
植物のように張り巡らされた針金はその個体だけでなく影も美しく、また大人でも
よじ登ってOKという強度です。

BIWAKOビエンナーレ奥中章人4

 
版画なのか写真なのか絵画なのかと鑑賞者が首をかしげていたのは山田純嗣さんの作品。
見る角度や日光の入り具合によって表情を変える独特の風合い。
その作品に使用した立体物が2階の畳上に展示してあります。

BIWAKOビエンナーレ山田純嗣3

BIWAKOビエンナーレ山田純嗣2

 
ローレント・フォートさんの作品は、光源の前に凸凹状のポリカーボネート板を
吊るしてあり、ゆっくり回転することによって壁面に映し出される模様を楽しめます。

BIWAKOビエンナーレローレント・フォート1

 
ガラスの結晶のようなものが吊るされている作品は、石村まなみさんによるもの。
実はガラスではなくグルー(ボンド)製。

BIWAKOビエンナーレ石村まなみ

 
透明のフィルムにアクリルで描いた絵を幾重のレイアーを重ねたインスタレーションは
池原悠太さんの作品。
枝垂れ桜の屏風も良かったですが、これは既に個人のコレクションなんだそうです。

BIWAKOビエンナーレ池原悠太3

BIWAKOビエンナーレ池原悠太2

 
遠久邑八幡堀では、石川雷太さんによる「反核」がテーマの展示です。
テーマは私のドストライクですが、展示方法が博物館みたいになっていて面白味には
欠けるかなという印象でした。

BIWAKOビエンナーレ_3953_0

 
旧中村邸のほとんどは暗いスペースでみせるスタイル。
田中哲也さんは立体も平面も一貫してブラックライトを絡ませた展示。

BIWAKOビエンナーレ田中哲也1

BIWAKOビエンナーレ田中哲也2

 
三木サチコさんの生み出すキャラは一見気持ち悪いが、ずっと見ていると愛おしくも
思えてくる不思議な作品です。

BIWAKOビエンナーレ三木サチコ4

BIWAKOビエンナーレ三木サチコ6

 
床には多数の赤の糸が張られて御膳が並び、錆色の放射状の模様の和紙が浮かぶ作品は
田辺磨由子さんによるもの。今回は塩や醤油を素材に使ったそうですが、
ご本人がおられなかったので詳しいことは聞けず。

BIWAKOビエンナーレ_田辺磨由子

 
河合晋平さん+君平さんによるインスタレーションは、プラ板と透明ホースとビー玉を
組み合わせてエレガントな空間に仕上げられました。

BIWAKOビエンナーレ河合晋平-君平4

 
会場は全部で10カ所なんですが、時間の関係でロープウェイを使ってしか行けない
八幡山展望館と村雲御所瑞龍寺門跡以外の8カ所を巡りました。
古い建物を上手く使った素敵な展示でしたし、1日あればゆっくり歩いてまわれる
規模で作品のクオリティも良かったです。
 
ただ少し欲を言えば、暗い展示会場は真っ暗にしすぎるのは危ない気もします。
光るものが良く見えるのはわかりますが、狭くて急勾配の階段には手すりも照明も無いと
事故につながる可能性もあります。
キャプションも暗い部屋なら、その部分だけスポットライト(100均でもOK)で照らすなり
した方が良いかと思います。
それから総合案内所でもらえる8ページのガイドをネット上にPDFでアップしてもいいかなと。

内容は良いと思うので、是非行ってみてください。
会期は、11月6日(日)まで。

【公式サイト】