ダヴィデ・プーマ 展『メタモーフォシス』@ギャラリー知


ダヴィデ・プーマ


2015年12月、大阪にて盛大に封切られた彼の日本で初となる個展
“REBIRTH”は盛況の余韻を残して幕を閉じたがこの記念すべき
機会に新しいイマジネーションをもって東洋文化に対し深く
融合する魔法のように、夢のある作品を創り出し提示する。
 プーマは1971年、サンレモに生まれた。さほど若くない頃に
絵画制作に携わるようになった。絵画制作への情熱をずっと
胸に秘めていた彼は、2003年その内なる声の高まりから自身が
もはや逃れられないことを悟り、制作活動に身を捧げるようになった。
それから数年後、彼の作品はイタリア各地の著名なギャラリーで
展示され、パリやジュネーヴ、ロンドンや南アフリカのギャラリー
の関心を惹き、個展を開催。2011年にヴェネツィア・ビエンナーレに参加。
2016年カターニアのMACS美術館でも展覧会を開催。
そしてカトリックの総本山であるバチカン、現在居住している
ヴェンティミリアの大聖堂のための作品制作も行う。
 彼は詩情からインスピレーションと滋養を得つつ、
人間(人間的なものとして理解される存在)と自然、人間と宇宙、
動物界と植物界の対比を描き出す。
ダヴィデ・プーマの作品世界では一方が他方の中へと入り込み、
組織的な混乱をもたらす。彼の絵は私たちを長時間の観想へと誘う。
単一の視点は存在しない。理由もない。 彼のあらゆる作品は、
多様な意味をそこに付与することができるという可能性を、
その個人的な造形言語の中で私たち一人ひとりに与えてくれる。
そして、他にはない独特の感情の強さを私たちに贈ってくれる。
彼の絵の美しさが持つ力は大地から引き出されたもので、
素材の特性を十分に生かし、ヘラで塗ったようなタッチを
頻繁に見せるその技法は、触知可能な緊張感を示す。
その一方で、絵の視界からぼんやりと薄れていく詩情性は、
触知不可能な雰囲気を作り出すとともに物事の本質を見透かすような
明敏な雰囲気も生み出す。私たち彼の作品の中に、強い個性を持った
肉体と精神を見出すことができる。
 GALLERY TOMOとMAGのプロジェクトによって生まれた繋がりの中で、
一昨年イタリア文化会館の招聘により初来日を果たし、DIM大阪2015の
イベントの一環としてイタリア文化会館の文化スペース、スパツィオ・アルテ
にて個展を開催。現在イタリアの若手アーティストの中でも特に将来を
嘱望される作家の一人である。


●会期
2017年4月25日(火)~5月14日(日)
4月28、5月1、7、8、10日、13日休廊
 
12:00~19:00 ※最終日は17:00まで


京都府京都市中京区下御霊前町633
寺町通丸太町東入る南側 青山ビル1F
TEL:075-585-4160