浅野綾花 展『僕の秘密を教えてあげる』@橘画廊
「うち明けばなしの繰り返し」(2017年、銅版画、ビニールバッグ、34×25.7㎝)
版画家の浅野綾花は今年春、台湾台中市のYIRI ARTSで個展を開き、
現地に1カ月間滞在しました。今回の橘画廊での個展では、
そのときの経験を基に生み出した作品を中心に出展します。
主なモチーフは台湾の友人たちの顔。コラージュも取り入れた
銅版画など柔和な雰囲気の作品からは、ゆるい打ち明け話を交わしたときの
解放された時間のイメージがにじみ出ています。
「うち明けばなしの繰り返し」(2017年、銅版画、ビニールバッグ、34×25.7㎝)
版画家の浅野綾花は今年春、台湾台中市のYIRI ARTSで個展を開き、
現地に1カ月間滞在しました。今回の橘画廊での個展では、
そのときの経験を基に生み出した作品を中心に出展します。
主なモチーフは台湾の友人たちの顔。コラージュも取り入れた
銅版画など柔和な雰囲気の作品からは、ゆるい打ち明け話を交わしたときの
解放された時間のイメージがにじみ出ています。
台湾滞在中、浅野はスタジオを借りて、制作を試みました。
いつまでに何をするという義務はなく、何をするのも本人次第。
空いた時間には友人たちとおしゃべりを楽しみました。
中でも一番の話し相手は、日本語のできるH君でした。
晴れた空の下で見せるのんびりした表情と屈託のなさ。
周りの人には日本語はわからないだろうという安心感もあって、
仕事のことも恋愛のことも何でも話し合ったのだそうです。
いつまでに何をするという義務はなく、何をするのも本人次第。
空いた時間には友人たちとおしゃべりを楽しみました。
中でも一番の話し相手は、日本語のできるH君でした。
晴れた空の下で見せるのんびりした表情と屈託のなさ。
周りの人には日本語はわからないだろうという安心感もあって、
仕事のことも恋愛のことも何でも話し合ったのだそうです。
新作には、そんなH君をはじめ台湾の友人たちの気取らない顔が多く登場します。
昨年の個展と同じく、思い出のよすがとして、日常の中で親しい人にもらった
食品などの包装を画面に貼るコラージュも採用しています
(紙片などを紙に貼ってから刷るため、正確にはコラージュとは呼ばないかもしれません)。
ただ今回は、テーマである「思い出」との距離のとり方が変わりました。
「ここから向こうは過去で、その手前は現在です」といったこだわりは消え、
思い出を過去のこととして突き放すようなスタンスも弱まっています。
昨年の個展と同じく、思い出のよすがとして、日常の中で親しい人にもらった
食品などの包装を画面に貼るコラージュも採用しています
(紙片などを紙に貼ってから刷るため、正確にはコラージュとは呼ばないかもしれません)。
ただ今回は、テーマである「思い出」との距離のとり方が変わりました。
「ここから向こうは過去で、その手前は現在です」といったこだわりは消え、
思い出を過去のこととして突き放すようなスタンスも弱まっています。
浅野によると、見知らぬ土地である台湾は「出会いのマジック」にあふれていました。
居合わせた人たちと会話によって経験を交換し、人生の見晴らしが良くなった
実感があるとも語っていました。
彼女は「出会いのマジック」を凝縮した一枚一枚の作品を通して、人と人の
出会いによって世界が変わることもあるよと、ささやかに訴えています。
居合わせた人たちと会話によって経験を交換し、人生の見晴らしが良くなった
実感があるとも語っていました。
彼女は「出会いのマジック」を凝縮した一枚一枚の作品を通して、人と人の
出会いによって世界が変わることもあるよと、ささやかに訴えています。
1985年 静岡県生まれ
2008年 大阪芸術大芸術学部卒
<主な個展>
2015年 「浅野綾花展 Uターンのまなざし」橘画廊(大阪市)
2013年 「浅野綾花展 ちょっと哀しい」橘画廊(大阪市)
2011年~Gemma(焼津市)、番画廊(大阪市)、Gallery H.O.T(同)、
gallery & space SIO(同)、Venga(ソウル)など
●会期
2017年6月8日(木)〜6月25日(日)
●会場
橘画廊
〒101-0021
東京都千代田区外神田6丁目11-14 3331 Arts Chiyoda 205b
12:00〜19:00
日・月・火曜休廊
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