アート・デザイン用語辞典【リ〜】


リノリウム
リノリウム(linoleum)とは、あまに油などの乾性油を酸化させて得られるリノキジンに樹脂類を混和し、これにコルク粉または木粉および着色剤を混ぜ織布に圧着したもので、古くから敷物や壁紙として用いられている。 リノリウムを用いる版画をリノカットという。


リノリウムカット(リノカット)
リノリウムカット(リノカット)とは、リノリウムを用いる版画のことをいう。リノリウム板は一般木材よりも柔らかく木目が無いので、場所によって硬かったり柔らかいといった統一性の無い硬さではないので彫りやすい。


リトグラフ
リトグラフとは、版画技法。石版画。平版(版面に凹凸のない版形式)の代表的なもの。版材に石灰石や、今日では人造石灰石や亜鉛板、アルミ板も用いる。製版の原理は水と油の反発作用である。即ち石灰石に脂肪性のクレヨンや解き墨で描き、上から硝酸アラビアゴム溶液を掛けると、化学作用によって描画部は親油性に、他の部分は親水性になる。こうして版面に油性インキをローラーで転がし、描画部にのみ付着したインキをプレス機で紙に刷り上げる。亜鉛板等を用いる場合も、水と油の反発を応用することに変わりはない。18世紀末にゼネフェルダーがドイツで発明し、当初は近代的な複製出版技術として、広くヨーロッパに普及した。19世紀中頃には多色石版画、続いて写真製版も登場し、リトグラフは商業印刷の分野で急速に発展する。19世紀末の芸術的なポスターの隆盛は、この技法を抜きにしてはあり得なかった。今世紀に入いってからも、ピカソ、マチス、ルオー、シャガール等、多くの作家がリトグラフによる表現を意欲的に追求した。


リプリント
リプリントとは、版画においては、後刷りのこと。すなわち、版画製作者の手を離れた原版を他の印刷者が刷ること、またその印刷されたもののこと。写真においても、多くの場合は物故作家のネガを他者が焼付けることと、その焼付けられたもののことを指す。書物においては、復刻版、および増刷、再版、重版、また論文などの抜刷りのことをいう。


リアリズム
リアリズムとは、フランス語読みではレアリスムと言う。ふつう「写実主義」と訳すが、訳語よりも原語の方が幅広いニアンスを含んでいるため、近年はそのまま外来語として使うことが多くなっている。原語には「写す」の意味は含まれず、現実主義とか実在主義といった訳語の方が適切な場合が多いことや、その内容が時代や著述家によって異なり一義的でないからである。描写対象で捉えれば、慣習的に美しいものや高貴なものでなく、醜いものや庶民の生活の平凡な場面を描くことを言う。クールベやカラヴァッジオの作品がここに入る。描写方法の側面から述べれば、抽象化、歪曲化(デフォルマション)、様式化、理想化の方法をとらないものを言う。しかし、例えばダリの絵画は、対象を抽象化せず細部まで抽き込んでいる点でリアリズムと言えるが、自然の外観を著しく歪曲化している点でそうとは言えず、それぞれ相対的であり排他的な意味を持っている。なお、20世紀の抽象表現主義以後、抽象的なものや超再現的なものを含んでこの用語を使う傾向もある。