『KITCHEN 展』@ART Space ZERO-POINT


KITCHEN 展 ART Space ZERO-POINT


Get back in the kitchen.
「台所に戻って料理でもしてろ」

男性が女性をからかったり、罵倒するときのフレーズである。
今でもこんな表現がネット上にはある。kitchenはかつて女性を閉じ込めておく
場所でもあった。今でも抑圧のイメージがつきまとう。

  88年刊行の吉本ばななの『キッチン』は、平成を代表するベストセラーである。
そこでは、料理するのはもちろん、寝起きもし、主人公みかげにとって
「この世でいちばん好きな場所」。
閉じ込められる場所から、逃げ込む場所(心が安らぐ場所)へ、意味を反転させている。
みかげはたった1人の肉親である祖母の死をきっかけに、ある親子のマンションに
居候することになる。「自由に使っていい」と提案され、他人のキッチンで料理し、
リビングとの境目に置かれたソファで安眠できるようになる。
キッチンと世界の境界が溶け出し、閉じた空間が次第にひらかれてゆく。

  今回の展覧会場は西東京市に建つマンション。『キッチン』刊行の翌月完成した。
平成時代を経て、1階はテナント入居を待つ空きスペースである。
仕切りも壁紙も取り払われたフリーな空間は「zero point」と名付けられた。
平成が終わり、令和を迎えるゴールデンウィークの期間だけ解放され、展覧会
「kitchen」が開催される。ここのオーナーは、食を通じて開かれたスペースを
作るプランを企画している。
それまで「自由に使っていい」と提案され、展覧会が実現した。

 いま私たちは、世界が広がりネットでつながっていくのに反比例するかのように、
さまざまな制約、規制の中に閉じ込められて生きている。「kitchen」には、
食を介した作品を提供するアーティスト15組が集う。
料理するように制作することで、閉じた世界を開いていく手掛かりとしたい。 


●会期
2019年4月27日(土)~5月6日(月) 
13:00〜21:00 (会期中無休)
入場無料
(※投げ銭して頂いた方には、参加アーティストの小作品が当たるクジ引きが出来ます)


レセプション・パーティー
4/27(sta) 17:00〜21:00

トーク・ライブ
5/4(sat)18:00〜20:00
ゲスト:岡田裕子(美術家)
 

●会場
ART Space ZERO-POINT(アートスペースゼロポイント)
〒202-0022 
東京都西東京市柳沢2丁目1-22
Tel:090-9112-7962